路傍

祖父の形見の腕時計
銀の重たい腕時計
孫は時間を忘れたが
時計はそうと知りません

祖父の形見の腕時計
まだ動いてる腕時計
孫はついつい手に取って
針を目で追い耳で聞く

祖父の形見の腕時計
かたくつめたい腕時計
孫の腕でもかつてのように
ちらりきらりとするかしら

祖父の形見の腕時計
左手首に腕時計
孫の旅行に連れ立って
時間を教えてくれるでしょう



コメント

人気の投稿