階段

くそ暑いのに毎日体育館で走って跳んでいる。自分で選んだ部活だからしかたない。顧問は怒鳴るし朝起きるのはだるいけどそれなりに楽しい。今日の練習も終わったら買い食いってやつをしに行くだろう。いくら持ってきてたかな。ああ、また跳ぶのか。そんなことを考えていて着地に失敗して足が変な方向に曲がった。近くの病院では捻挫と言われたけど全然痛みが引かないので別の病院に行ったら中学生にもわかるくらいに骨折した写真を見せられた。
夏は受験の天王山だというが天目山の間違いじゃないのかと友達が言った。そう思わずにいられない紙をもらった。そしてまた別の紙をもらいに行く。模試の会場というのは初めて行くところばかりだから早めに出ないと間に合わない。毎日乗っている自転車にまたがって毎日通っていない道を抜ける途中でチェーンが外れた。どうにもならなかったので自転車の後ろ半分を持ち上げて会場まで行って、後日先生から「お前寝てたのか」と聞かれることになる紙をつくった。
自分はいかにもしっかりした人間で、何が起きてもうろたえないという人も中にはいます。しかしそうした人たちでも、本当に考えもしなかったことに出会ったときはうろたえてしまうものです。私はあなた方に、立派な人になってほしいと思っています。みなさんはまだ小学生ですから、自分には関係ないと思うかもしれませんが、みなさんのこれからの人生の中で思いもよらないことは絶対に起こります。そうしたものを我々は「不慮の事故」と呼びます。「不慮の事故」は必ず起こるものとして行動していってください。そうすれば、「不慮の事故」もそれほどこわくありません。特に夏休み中は普段行かないところへ行ったりするでしょうから、「不慮の事故」に気をつけましょう。私の話はこれでおわります。
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